一物全体とは
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この言葉は、中国の薬膳の言葉で
「一物全体」は栄養学・食物学・健康学などの基本と思います。
ここを見つけられた方は、私のホームページを読む上でのキーワード解読用のポイントとして参考にして下さい。

色々な健康論・栄養論・医療論など氾濫していると思いますが、まず基本はこの言葉から始まると思います。又、色々な情報に惑わされ無く選択する上での一番大事なポイントと思います。

本当はこの言葉を前面に出すと良いのですが、まだいろいろありホームページの前面には出していません。
ここを見つけられた方は、私の考えが少し理解して戴き、ホームページを良く読んでいただいたと思い特別にお見せします。

今後も、この言葉に立って解り易く更新して行きます。


一物全体は、中国4000年の薬膳料理医食同元、自然和心の考えです。
(食物全体の効用を重要視することが中国の薬膳の考えです。)

 現代の食事において、通常はみかんを食べる時は、実を食べるという意味ですし、肉や魚を食べるという場合は切り身を食べるということです。
 しかし、中国の古来からの考えでは食品の一部分だけを食べることを重要視することを良しとしていませんでした。
 みかんは実を食べますが皮も陳皮として薬用にし、白い筋や種などすべて利用価値を認めています。
 肉や魚も同じで、中国人や沖縄なでのよく食べる豚肉は、切り身の肉以外に、内臓・足・耳・皮・血・髄・脳・しっぽなど頭の先からしっぽまですべてを食べます。
毛や骨の一部は食べ無い事もあります、それも筆や工具など道具に利用して、捨てずに有効に利用します。
 現代日本人の主食である米や麦なども主流は精白米・精白小麦であり重要な栄養素の元である胚芽・皮・食物繊維などが精白によりほとんど取り除かれます。
本来の姿である精白度の低い玄米・玄殻小麦を食べれば生命力の多くが摂れ栄養バランスも良くなります。
色々な未精白の雑穀を利用するのも、全体機能を残した雑穀のあらゆる栄養を吸収することが出来るのです。
生命の全ての物、全体をもって一つとなるのです。
 食物を精白したり切り身などの一部分を食べるのではなく、食物の本来の力を百パーセントを求めるなら、食物の胚芽・皮・血・肉・骨などの全てを利用して、人間の体・肉・血などになり、活動のエネルギーとし、活力ある生き生きとした本来の自然な生活が出来るのです。
ダイコンやニンジンなどにも捨てている葉に有効な栄養が多く含まれ同時に食べること、大魚の一部の切り身を食べるより小魚を丸ごと食べてこそ、初めてバランス食となります。
 捨てるところを残さないことこそが、食文化を発展させたエネルギーでもあるのです。
古い考えのようですが捨てずに利用してきた事が本来の食文化であり生命が進歩してきた原動力であり、逆にすべてを捨てずに有効に利用してこそ、これからの環境問題の上では最先端の考えではないでしょうか?


参考資料

幕末名医の食養学 石塚左玄

幕末名医の食養学 石塚左玄  1 沼田 勇 ・ 著    光文社 A4縦

●一物全体食論

 石塚左玄は口癖のように、「健康を保つには生命あるものの全体を食べることだ。野菜は皮をむいたり、湯がいたりせず、魚なら骨やはらわたを抜かず、頭から尻尾まで食べよ。食物に陰陽の別はあっても、生きているものは、すべてそれなりに陰陽の調和が保たれているのだから、その部分だけを食べたのでは健康長寿は望めない。自然界の動物たちの食べ方をよく見るべきだ。彼らは人間のように包丁を用いたり、味付けをしたりはしない」
 と、言っていました。

 片瀬学説で知られる片瀬淡(あわし)元阪大教授も、「あらゆる生物がすみやかに発育するには、生体内における酸とアルカリとの間の平衡が保たれていなければならない。小魚でも平衡を保った生体であり、それを丸ごと食べれば人体も平衡が乱れる恐れはない。野菜、果実、その他あらゆる食物についても同じことが言える。牛でも豚でも全体を食べれば何の害もないのだが、こんな大きな動物になると、肉だけ食べて骨も内臓も捨ててかえりみないから、その害たちどころに至るのである」
 と述べています。



>>動物の食べかたから学ぶことがあります。
私の栄養学の基本、学校では教えてくれませんでしたが、これが一番重要と思います。
多くの学者は1つの研究や分野に集中して頭でっかちに成りやすく、つい奢って自分の知識に溺れ、いつしか自然から学ぶ目が薄れてしまうのでは?現代の栄養学はここたった100年くらいに発達しました。その間に間違いや大きい変更が多いです。
人間はすぐ成分だ栄養素などと分析したがるが、1つ1つの食べ物、生命にはまだまだ解明されない重要な栄養素も大いです。生命はそれぞれ自分のためにバランスをとって生きています。
*決して人間の為でないです。しかし同じ生命として、仲間として上手く取り入れば栄養になります。
だから、人間の頭や科学の発達はまだまだと思います。

あくまで、人間の学問や成分解明などは順々に目安が増えるという事、そして少し確実に判断できる内容が増えるという事で科学万能でないと思います。本質は温故知新だと思います。

動物は学問など考えず「一物全体」を自然に実行し何億年も子孫を繁栄し進化し一生を全うしてきました、実際に人間も長い間そうしてきたのです。昔からの郷土料理はそうしたことが多いです。(これが分析すると素晴らしいバランス食です。)
又、人間は調理、過熱、精製加工などで離れてしまった問題もあると思います。

☆今後はパンダ、コアラ、クジラ,エスキモー、モンゴルの遊牧民に学ぶ食事、郷土料理など「一物全体」にそってまとめて行きたいと思ってます。
 

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